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キャリアの隠れ家

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→ 第19回 旧望月町にある「YUSHI CAFE」は、昔懐かしいマランツが…

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→ 第22回 ようやく秋めいた9月の休日、信濃33番観音霊場…

→ 第23回 車中は、一人きりの「素」になれる貴重な時間…

→ 第24回 ライブコンサートは、仕事のストレスから「断捨離」して…

→ 第25回 新たな年の初めには、書初めがよく似合う…

→ 第26回 カウンターで一人、おいしい日本酒が堪能できるお店、「ながい」。

→ 第27回 酒器は、銘酒に欠かせない最高の小道具だと思う。

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→ 第30回 上田市の無言館に、生きることを許されなかった画学生たちの叫び声を、聴きに行った…

→ 第31回 小布施町の「古陶磁コレクション了庵」で、おいしいコーヒーと庵主の話に時間を忘れる…

→ 第32回 10歳の時の読書体験が、その後の私のキャリア形成に及ぼした影響を考えてみる。それは、内田樹氏の…

→ 第33回 かつて「鉄腕稲尾」に憧れた野球少年が、今では、孫といっしょにバッティングセンターに通う…

→ 第34回 最近、ツイッターを始めてから、一日の時間感覚が濃くなった。「日記」より簡単な「つぶやき」だとしても…

→ 第35回 NHK教育テレビには、視聴率優先の発想では実現できそうもない番組があって、今では、私のキャリアを磨く貴重な…

→ 第36回 上田柳町の「亀齢」という地酒を飲むと、10年前、思いがけない訃報に接した親友を思い出す。お酒も、本も、仕事も…

→ 第37回 また一つ、幸せなお店との出逢い。3代続いた老舗のとんかつ屋「一とく」の店主は…

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→ 第40回 親子で設立された「麦っ子広場」は、いつも楽しい音楽に包まれたNPOだ。来年は…

第15回 おいしい珈琲が飲める隠れ家 丸山珈琲小諸店
(株)カシヨキャリア開発センター 常務取締役 松井秀夫

おいしい珈琲が飲める隠れ家 丸山珈琲小諸店
 営業活動で外に出ていると、お客様の都合などで、時間調整しなければならないことがある。
 先日、小諸周辺に出かけて、ちょうどそんなことになった。いつもは、本屋を見つけて、時間をつぶすことが多いのだが、そのときは、「小諸に、とても素敵な珈琲屋さんがありますよ」といった部下の言葉を思い出した。車を走らせていると、思いがけず、すぐに見つかった。小諸市街地を抜けて国道18号線を御代田方面に10分ほどの、「丸山珈琲」だ。
 リゾートでよく見かけるようなロッジ風のしゃれた外観で、車を降りると、駐車場にまで、かぐわしい珈琲の香りが漂っている。広々とした入り口を入ると、左が焙煎工場、右がカフェコーナーとなっていた。
 何種類ものメニューから「初心者用」の珈琲を注文した。珈琲の淹れ方にもいろいろあるようだが、ここでは紅茶サーバーに似た容器に入って出てきて、厚手のプラスチックのような珈琲カップに、自分で注いで飲む。いかにも高価そうなカップでないところがいい。珈琲だけを純粋に楽しんでくれればそれでいい、といったメッセージかもしれない。味覚を表すボキャブラリーに乏しい私だが、「とてもさわやかな味わい」で、おいしかった。
 学生時代、加川良というフォークシンガーが、「イノダに行かなくちゃ、イノダにね…」と、歌っていた。アルバイトの給料日、仕事が終わってそのまま東京駅から夜行の大阪行に飛び乗り、京都にあるイノダ本店(喫茶店)に向かった。確か、四条大丸の地下にあったように思う。当時は、珈琲を味わうというよりも、加川良の歌の世界に浸りたかったのだ。
 それにしても、歌に誘われて京都まででかけてから、40年。今また、部下が薦めてくれた店を思い出し、わざわざ探していくところなど、相変わらずのミーハーぶりだ。
 まあ、いっか!



平成22年5月